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もう年末も年末。
忘年会の時期となった
先日の会社の忘年会のことだった。
その日の店は酒も料理もおいしく、みんな気分良く飲んでいた。
しかし、宴会が佳境にはいったころ、酒のにおい以外のものが何か会場に漂ってきた。俺は思った。
”これは小便じゃないか?”
せっかくの美味しい酒がこれでは台無しじゃないか、と思ったその時。
「おい、なんか小便臭いぞ誰だ?」
部長がそういった。
みんなもそう思ってたようで、臭い臭いと言い出した。
「おい、お前が、一人ひとり臭くないか嗅いでみろよ。」
一人の課長がそういった相手は俺ではなく、別のまだ入って1年の新人だった。
新人はあからさまに嫌そうな顔をしていたが、酒も入っていることからむしろ周囲はかなり盛り上がってしまっていた。
「わかりました!」
その新入りは、開き直るように言った。
「まず俺からだ!」
まず、その男は指示した課長の胸板に鼻を寄せてにおいを嗅いだ。
「臭くないです。」
「よし!」
次々に男たちの胸板に鼻を寄せ、においを嗅いでいくその男は、周囲の受けの良さにだんだん調子に乗ってきたようで、むしろ嬉しそうに男たちの体臭を嗅いで、臭い!とか言ったりしてパフォーマンスを始めた。
そのうち、その新人以外にもにおいを嗅ぎ始める男が出てきた。
その光景を俺は笑いながら見ていたが
「俺がお前のにおい嗅いでやるよ。」
急に、声が掛かった。
見ると、ひとりの同僚が、俺のスーツをぐいっとつかむと、胸板に触れそうな距離でにおいを嗅ぎ始めた。
「ん?ここじゃわからねーな。」
男は真っ赤な顔でそういうと、俺の股間に顔を近づけてにおいを嗅ぎ始めた。
しかも嫌に丹念ににおいを嗅いでいる。
「くさいか?」
「うーん。」
男はにやにやしながらさらに俺の股間に鼻を近づけた。
「どうだ、くさいか?」
「よくわからん。もっと近くでチェックしないと。」
男はそういうと、俺の胡坐をかいた膝をぐっと広げると、もう鼻先が触れるのではないかというぐらい俺の股間に顔を近づけた。
”なんだ、そこまでするなら。”
俺はそう思い、少し辺りの様子をうかがったあと、男の頭を右手でつかむと、俺の股間に押し付けた。
「むが!」
「どうだ?くさいか?」
男は少し暴れたが、頭を離すそぶりは一切なかった。
「どうなんだよ?」
男は俺の膝をかかえ、むしろ自ら俺の股間に顔を押し付けているようだった。
「あ~こいつフェラチオしてるぞ!!」
周囲が気が付いた。
俺は
「もっと奥まで咥えろよ!」
と言うと、両手で男の頭をつかむとさらに股間に押し付けた。苦しそうに暴れるその男。
そして放してやると、男は咳き込みながらぱっと離れた。
そのパフォーマンスにみんな笑った。
結局小便臭いのは、ある係長だった。
係長への大ブーイングの中、そのおかしなイベントはようやく終了した。